卒業論文

概要

　日本発祥のゲーム『ポケットモンスター』は通称ポケモン。１９９６年に任天堂からゲームボーイ用に発売されてから、人気を博し、世界でも人気のメディアミックス群である。本論文は今まで発売されていた、ポケモンのメインシリーズやアニメ、グッズといったポケモンのコンテンツをポケモンの歴史を確認とし、ポケモンの世界と現実の世界での共通点やそれぞれのモチーフを見比べ、地域発展に活かせるかを考察した。

初めに

　ポケットモンスターは、発売してから現在まで26年になり、日本のゲームにおいて有名タイトルの一つとなっている。その作品も、最初は日本の関東地方をモチーフにしていた。そこから、日本の各地をモチーフにした舞台の作品が登場した。その後は海外の国や地域もモチーフにした作品が登場し、『ポケモン』というコンテンツは年々人気になってきている。そして、そんなポケモンを用いての地域発展が研究の目的である。

　研究内容は実際の地域文化がどのようにゲームに落とし込まれているのか、またゲームからどのような地域文化を汲み取れたかについて調べ、ポケモンを通して実際の地域文化を広めることで地域の活性化につながることを検証していき、ゲーム『ポケットモンスター』は地域発展への影響について考察する。

『ポケモン』の歴史について

　ポケットモンスターの始まりは1996年に任天堂からゲームボーイ用に『ポケットモンスター 赤・緑』であった。その後『金・銀』や『ルビー・サファイア』やリメイク作品である『青』や『クリスタル』が発売されて、人気シリーズになった。そして、DS、３DS、Nintendo Switchとシリーズと今も続いている下の図は歴代のメインシリーズの発売された順に並べた年表である。

『ポケットモンスター』の地域発展への影響

　アニメやゲームによる地域発展の現状やポケモンが人気の理由を考察し、現実の世界を登場するポケモンや、建造物などを例に挙げて、比較した。その際に比較の画像も封入している。アニメやゲームは実際の作品がもたらしている影響を上げ、考察している。また、実際に地域で行われているイベントとして、『ポケモンローカルActs』と呼ばれる。地域それぞれの「推しポケモン」が、各地の魅力を国内外に発信する活動や、ポケモンがデザインされたマンホール通称『ポケふた』が日本の観光地に、このマンホールを設置している。

考察

　どのような催しであっても一過性の流行であれば、ブームはすぐに収束していくものである。特に若者達への流行の様変わりは目まぐるしく変化している。それはゲームやアニメも同じであり忘れられない不朽の名作もあれば新たに登場し、瞬く間に人気になっていく作品もあり、多くの作品が登場しては次の作品へと流れていく。その中で根強くファンを作り出すことができれば、記憶に残っていくであろう。そして記憶に残った作品はイベントや続編といった後に続くものを生み出し、よりファンを増やしていくことができる。そうなれば一過性でなくなるのだが、実際には厳しいのが現状である。

　しかし、ポケモンシリーズが続く限り、新たなポケモンが登場することは明白であり、数を増やしていく事ができる。そうなれば各地の伝承や名産をモチーフにしたポケモンが登場する可能性もあり、そのポケモンがマスコットになる可能性も十分に考える事ができる。

結論

　実際にポケモンは地域を盛り上げる活動と能力があることがわかる。それに加え、現在もポケモンを用いての地域活性化を行い、規模を拡大している事も見てとれる。しかし、ポケモンを用いて地域を活性化させる可能性のある地域も存在する。しかし、ポケモンが続く限り発展の仕方やブームが途切れることはないと思われるので、より多くの人々に知って貰い、地域発展に貢献していくことは可能だと断定する事ができる 。以上の考察から、ポケモンを用いた地域発展は可能であるという結論に至った。

まとめ

　本論文はポケモンの歴史に触れながら、地域に貢献できる要素を探り、更に貢献するにはどうすればよいかを考察した。今後の課題としては、現在行われている地域活性化のイベントやマスコット達の存在があまり知られていないので、より知名度を上げ他の地域にも導入していく事でより良くなっていくと考えられる。