研究背景
近年オンライン音楽配信サービスのサブスクリプションが普及し始めたことで、スマートフォンやパソコンなどを利用し、どこでも好きなだけ楽曲を聴けるようになった。しかし一方で、これまで以上に数多くの楽曲を聴く機会が増えたため、聴きたい曲を選ぶのが困難になってしまった。そのため、効率的に楽曲を選ぶのを支援する手段として、楽曲の印象と作曲者の個性の関連性を提示することが考えられる。これによって作曲者の作曲傾向を調べることができる。
研究内容
本研究では楽譜データを用いて楽曲のメロディー、コード、リズムの使用率を計測する。
計測する際にグラフとして出力し、可視化することで作曲傾向の分析を行う。
計測して得られた確率をもとに楽曲の生成を行う。
メロディーライン、リズムは図 1 の上段の音符を参照し、コードは図 1 の下段の音符を参照する。また、楽曲の特徴を比較しやすくするために全ての楽曲の調性を CMajor に移調する。

研究結果
下記の楽譜が実験によって得られた確率をもとに生成された楽曲である。

今後の課題
今後の課題としては、精度を高めるために入力する楽譜データの数を増やし、コード進行の検出する際により複雑なコード進行を認識できるようにする必要がある。楽曲の生成をする際に、メロディーラインが不安定になったため、音符の前後のピッチの関係についても調べる必要がある。
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